暗号通貨取引所のBinanceは、AIを使用した非代替トークン（NFT）作成ツールである「Bicasso」を発表した後、「BNB Chain Hackathon」の優勝者を「明らかに」コピーしたと非難されています。Binanceは、2022年12月17日から19日にソウルで開催されたBNB Chain HackathonでChatcassoに優勝賞金を授与したわずか2ヶ月後に、彼らが作成したツールをパクったとされています。

3月1日、BinanceのCEOであるChangpeng "CZ" Zhaoは、人工知能（AI）製品であるBicassoを発表しました。これは、「あなたの創造的なビジョンをAIと共にNFTに変換することができます」と紹介されています。しかし、コミュニティメンバーである「ggoma」氏は、BinanceがChatcassoプロジェクトを自社のものとしてコピーし、宣伝したと考えています。 一方、Binanceは盗作の非難を否定しています。BinanceのスポークスマンはCointelegraphに対して、BicassoはBinanceの小さなチームによって実験的に開発されたプロジェクトであり、NFTとAIは多くの業界プレイヤーが取り組んでいる一般的なコンセプトであると語っています。

Chatcassoは、NFTを作成するためのAIベースのツールを作成し、Binance USDで5000ドルの優勝賞金を受け取りました。

しかし、ggoma氏は2ヶ月以内にBinanceが似たようなプラットフォームを発表したことにショックを受け、以下のように述べています。

「Binanceのような大企業が、名前まで含めてすべてをコピーするのは倫理的にも問題があり、ユーザーにとっても混乱を招きます。名前が似ているため、区別がつきにくいです。」 さらに、ggoma氏は、ユーザーインターフェースや機能の類似点を示すために、両方のプロジェクトのスクリーンショットを共有しました。 Binanceは、類似点がアイデアの盗用を意味するわけではないと主張しています。BinanceのスポークスマンはCointelegraphに対して次のように述べています。

「類似点があるにもかかわらず、内部レビューを実施した結果、BicassoはBNB hackathonの2週間以上前に独自に設計・開発されたと確信しています。」 さらに、BinanceとBNB Chainは別々に運営されており、Binanceの開発チームはBNB Chain hackathonに関与していないと述べました。

Binanceは、Bicassoの名前がOpenAIのツール「Dall-E」に着想を得たものであり、芸術家サルバドール・ダリを指していると説明し、「私たちのチームはこのコンセプトを気に入っていました。」と付け加えました。

この件により、ggoma氏は今後のハッカソン参加に懐疑的になりました。市場リーダーが革新的なアイデアを後の段階でブランド化する可能性があるかどうか疑問に思ったからです。「私たちは、Binanceが自分たちの行動の影響を理解し、適切な措置を講じることを望みます。」とggoma氏は警告し、ビルダーたちに「自分たちの苦労を利用しようとする企業が存在することを覚えておいてください。」と忠告しました。

BinanceのBicassoは、AIベースのNFTジェネレーターとして即座にNFT投資家の間で人気を博し、2.5時間で10,000個のミントを記録しました。