ドルが世界の準備通貨としての地位を終えつつあるという主張は、正確ではないかもしれない。国際通貨基金(IMF)の第1四半期のデータによると、世界の外貨準備高は1680億ドル増加し、そのうち54%が米ドル建てだった。スタンダード・チャータード銀行のグローバル外国為替調査責任者であるスティーブ・イングランダー氏は、過去の危機的状況において、外貨準備高の運用担当者は自国通貨の大幅な上昇を防ぐため、意図的にドル保有量を増やしていたようだと述べている。外貨準備高の運用担当者は、ドルが比較的割安な時にドルを購入する一方で、将来の資産市場の混乱を予測し、事前にドル準備を積み増す必要があると考えているのかもしれない。
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