株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明)は、このたび、日立のコーポレートベンチャーキャピタルであるHitachi Ventures(以下、HV)が、デジタル領域におけるイノベーションの加速と新しいビジネス機会の創出を目的として、第3号ファンドを設立することを決定しました。
本ファンドは、先に設立した第1号ファンドと第2号ファンドの2倍となる3億ドルの規模でスタートし、Web3やジェネレーティブAI技術など、最新のデジタルトレンドを牽引するスタートアップ企業への戦略的投資を行う予定です。
日立は、HVを設立し、2019年6月に1号ファンドを、2021年10月に2号ファンドを立ち上げました。2019年6月の設立以来、HVは強力な投資チームを構築し、現在、2つのファンドのうち、デジタルトランスフォーメーション、カーボンフリー社会、ウェルビーイングに貢献するスタートアップ21社で強力なポートフォリオを運用し、お客さまに新たな価値を提供します。両ファンドとも、資本や日立の事業との連携を通じて、スタートアップ企業の成長を支援してきました。投資分野としては、IoTやAIが生み出す膨大なデータの処理を可能にする高速分散データ処理ソリューション、上流サプライチェーンにおけるScope3の温室効果ガス排出データを自動収集するソリューション、炭素クレジット評価ソリューションなど、ビジネス課題として拡大しているものばかりです。
今回設立した3号ファンドでは、Web3技術などの新しい潮流をベースにした高度なビジネスモデルやデジタルエコノミーに挑戦するスタートアップや、AI、ブロックチェーン、クラウド、5G/6G、VRなどの最先端技術や新しいサービスモデルを持つスタートアップへの投資を拡大します。本ファンドは、こうした投資を通じて、デジタルイノベーションの創出とその社会実装を促進し、お客さまの事業活動の高度化、日常生活体験の向上、持続的成長に貢献します。
日立は、戦略的コーポレートベンチャリングによりオープンイノベーションと成長を促進し、お客さまの体験を革新し、成長を生み出すサービスを開発するためのデジタルビジネスモデルを探求し、3つの事業分野における日立の強みを生かした新しい価値をお客さまと社会に提供します: デジタルシステム&サービス」「グリーンエネルギー&モビリティ」「コネクティヴ・インダストリーズ」の3つの事業分野において、日立の強みを活かした新しい価値をお客さまに提供していきます。
株式会社日立製作所 代表執行役社長 小島桂一は、次のように述べています: 「近年、技術革新のスピードはかつてないほど速くなっています。このような背景のもと、日立は、デジタル領域のイノベーションをグローバルに迅速に把握し、「社会イノベーション事業」「イノベーション成長戦略」に取り込む手段として、2019年よりコーポレートベンチャー活動を開始しました。今回設立した3号ファンドでは、Web3や生成AI技術などの最先端技術を持つスタートアップとの協創を実現します。これにより、創業以来のアイデンティティである顧客価値や新たな市場機会を開拓するパイオニア精神と、日立がデジタルシステム&サービス、グリーンエネルギー&モビリティ、コネクティブ・インダストリーズの事業領域で培ってきた強みをさらに進化させます。この活動を通じて、社会イノベーション事業のグローバルな成長を加速させ、社会に新たな価値を提供していきます。"
日立ベンチャーズGmbHについて
日立ベンチャーズは、株式会社日立製作所の戦略的コーポレートベンチャーキャピタル部門です。モビリティ、ヘルスケア、スマートライフ、産業、エネルギー、ITといった対象分野において、社会の主要な技術的課題に取り組む、日立製作所と戦略的に関連性のある革新的な新興企業に投資しています。ドイツと米国にオフィスを構え、ヨーロッパ、イスラエル、北米をカバーしています。また、日立の事業部門との戦略的協業を通じて、投資家として支援することもあります。
日立製作所について
日立は、社会イノベーション事業を推進し、データとテクノロジーで持続可能な社会を創造します。デジタルシステム&サービス、グリーンエネルギー&モビリティ、コネクティヴ・インダストリーズ、オートモーティブ・システムズの事業体制のもと、IT、OT(オペレーション技術)、プロダクトを活用したLumadaソリューションで、お客さまと社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力として、お客様との協働による成長を目指します。2021年度(2022年3月31日終了)の連結売上高は10兆2646億円(841億3600万米ドル)、連結子会社は853社、従業員は全世界で約37万人です。
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