分散型SNSをテスト配信
ツイッターに似た分散型SNS「Bluesky Social(以下Bluesky)」は、iOS向けのアップル社のアプリストアでテスト配信されていることがわかった。
配信が開始されたのは先月のようだが、国内外のメディアが今月に入って報道。現在はプライベートベータ版で、ダウンロードはできても、招待コードがないとアカウント作成はできないようになっている。
以下がアプリストアに表示されているBlueskyのサンプル画像。画面構成がツイッターに似た仕様だが、運営が1つの企業に依存していないことが大きな違いだ。
招待コードを受け取った「TechCrunch」によれば、使い方などはツイッターに似ており、シンプルな作りになっている。プラスボタンを押して投稿を行い、文字制限は半角256文字まで。写真を含めた投稿も可能だという。
Blueskyは、もともとツイッター社が開発を主導していた分散型SNS。まだジャック・ドーシー氏がツイッター社にいた時に開発が開始され、2021年には、暗号資産(仮想通貨)Zcash(ZEC)のソフトウェアエンジニアの経歴を持つJay Graber氏をプロジェクトリーダーに任命したことでも注目を集めた。
ドーシー氏は当時から分散型SNSの取り組みに注力。Graber氏がプロジェクトリーダーに任命された時には「ツイッターやソーシャルメディアの分散化にまた一歩近づいた。今後は取り組みをさらに加速する」とコメントしている。
Blueskyは一般向けにローンチされていないが、公式ウェブサイトでウェイティングリストに登録することが可能。これはベータ版を試すための登録であると記載されている。なお、本記事執筆時点では、グーグルのアプリストアではまだ公開されていない。
Blueskyの歩み
ツイッター社が最初にBlueskyのプロジェクトを発表したのは2019年。ツイッター社から資金提供を受けてもいたが、その後2022年2月に「Bluesky PBLLC」という公益目的の合同会社を設立し、ツイッター社から独立している。
Blueskyは「AT Protocol」という分散型SNSの基盤を開発。これは、1つの企業に依存することなく、クリエイターや一般消費者がSNSを利用できるようにするための基盤である。
昨年の5月には、開発中のコードを一部公開。Blueskyは透明性を重視しており、当時から、本格実装の前段階のプロダクトも公開していくと説明していた。
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