NBAトップショットを巡る裁判所提出資料によると、ニューヨーク州南部地区連邦裁判所の判事は、「ロケット」や「株価チャート」、「現金袋」などの絵文字は「投資に対する金銭的な見返り」を意味するとの判断を下している。
元米証券取引委員会(SEC)幹部のリサ・ブラガンサ氏はツイートの中で、将来の利益を示す可能性のある絵文字を使用した場合の法的影響について、ユーザーに警告している。
ブラガンサ氏は、連邦裁判所のヴィクター・マレオ判事が、ダッパーラボのNBAトップショットが証券法に違反していると主張する集団訴訟の棄却申立を却下際の裁判所提出書類を紹介した。
その中でマレオ判事は、NBAトップショットアカウントが投稿したツイートの中に、金銭的リターンを示す絵文字が含まれていることを指摘している。「利益」という言葉はどのツイートにも含まれていないが、「ロケット」や「株価チャート」、「現金袋」の絵文字は「投資に対する金銭的リターン」を意味していると書いている。
NFTプラットフォームEnjinの最高法務責任者であるオスカー・フランクリン・タン氏もこの問題についてコメントしている。タン氏はコインテレグラフに対し、ダッパーラボを巡る決定が、絵文字がNFTを証券化するという「危険なルール」を作ってはならないと述べている。
「裁判所はNFTコミュニティのエッジの効いた自由奔放なメッセージを保護すべきだ。クソな書き込みや絵文字も言論の自由の一部なのだから」
スニーカーの転売業者も同じように「FOMO(取り残されることへの恐怖)」を煽るための投稿をしており、今回問題となったような形で絵文字を使っているとタン氏は指摘する。
仮想通貨コミュニティのメンバーは、この問題に反応し、さまざまな反応をツイートしている。あるツイッターユーザーは、このニュースを「悲劇的」と表現し、別のユーザーは、言論の自由がもはや絵文字に及ばないと嘆いている。
2月23日、ダッパーラボに対する訴訟を認めた判事の判断に、ブロックチェーン専門の弁護士も反発した。弁護士のジェイク・チャーヴィンスキー氏は、米国の裁判所がプライベートブロックチェーン上の資産を証券とみなすのは「不条理だ」と指摘した。同氏は、これにより、すべての大手ゲーム開発会社、チケット販売プラットフォーム、旅行特典プログラムがSEC規制の対象となる企業になる可能性があると説明した。
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