クリエイターの利便性を拡充
eコマース大手「eBay」が昨年買収したNFT(非代替性トークン)電子市場「KnownOrigin」は16日、認証された全クリエイターが、2月24日から「クリエイターコントラクト」を使用できるようになると発表した。
クリエイターコントラクトとは、クリエイターが独自のコントラクト(契約)をデプロイ(展開)するために利用する、コードが不要なソリューションのこと。電子市場全体で共有されたルールに従うのではなく、クリエイター自身がコントラクトをデプロイできるようになることで、コンテンツや二次市場からの収益などを独自に管理することが可能になる。
Over the past few weeks, our community of creators have been testing our exciting new Creator Contracts as part of a closed beta release. So far 84 contracts have been deployed and 250 editions minted! Today, we are excited to announce our plans for public release! 🎉 — KnownOrigin.io (@KnownOrigin_io) February 16, 2023
KnownOriginはこれまで数週間にわたり、制限した環境でクリエイターコントラクトのベータ版をテストしてきたと説明。現在までに84のコントラクトがデプロイされ、250のNFTが発行されたという。
このテストを経て、今回は利用者の幅を広げることを発表。これは「パブリックリリース」に向けた計画だとしている。
クリエイターコントラクトの事例
KnownOriginではすでに、クリエイターコントラクトを使用した作品が公開されている。例えば、以下のツイートにあるNFTだ。
このNFTの画面を開くと、クリエイターコントラクトによって販売されることが明示されている。そして、その下には「指定した電子市場では再販できないこと」も記載。これは「Marketplace Blocker」という機能である。
KnownOriginは、取引を増やすためにクリエイターへのロイヤリティ(手数料)を支払わない電子市場ができたことを問題視。この仕組みはクリエイターを犠牲にしていると考え、この問題の短期的な解決策として「Marketplace Blocker」を導入した。
現在KnownOriginには、クリエイターコントラクトによって販売されていることや、Marketplace Blockerによって再販が制限されていることが書かれていないNFTも販売されている。
なお、上記ツイートのNFTは、コラボレーション機能を利用するコントラクトも導入されていると説明。これは共同でNFTを制作した場合に、収益やロイヤリティを分配することができる機能である。
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