米EU貿易交渉において、米国はEUに対し、EU当局が不均衡とみなす一方的な譲歩を求めてきた。合意条件が改善されない場合、EUは対抗措置を取るかどうかという難しい決断を迫られることになる。事情に詳しい関係者によると、最良のシナリオは依然として、7月上旬の期限を過ぎても交渉を継続できる原則合意に至ることだ。米国の要求は3つのカテゴリーに分けられる。1つ目は、EU当局がWTOルールに抵触する可能性があると指摘する水産物輸出割当に関する措置だ。2つ目は、非互恵的な関税関連措置だ。3つ目は、EU当局が実現不可能と評する一連の経済安全保障上の要求だ。事情に詳しい関係者によると、合意に至ったとしても、トランプ大統領が課した関税の多くは維持される見込みだ。互恵的な合意を目指してきたEUは、最終的な結果を評価し、その段階でどの程度の非対称性を受け入れるか、もし受け入れるのであればどの程度の非対称性を受け入れるかを決定することになるだろう。
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