米国が約7年ぶりの政府閉鎖に突入する中、米ドルは1カ月間で最長の下落を記録している。過去のデータによると、政府閉鎖は通常ドルに圧力をかけることが示されており、この傾向はオプション市場にも反映されている。強気と弱気の取引需要の差を測るリスクリバーサルは、今後1カ月間のドルのさらなる下落リスクを示唆している。ジェフリーズの欧州チーフストラテジスト、モヒット・クマール氏は、株価の下落と米国債の上昇は緩やかなものになると予想されるものの、「為替市場は現在のトレンドの反転は見込めない市場の一つだ」と述べ、ドル安が続くと予想している。政府閉鎖の期間が重要であり、長引けば長引くほどドルへの圧力は大きくなる。今年、トランプ政権下での政策の不確実性、財政赤字の拡大、そして連邦準備制度理事会（FRB）の独立性に対する投資家の懸念から、ドルは2022年以来の安値に下落した。